つまみ食い

暖かいと思えば寒くなり、なかなかどうして体がついていかない今日この頃。
私も歳をとったものです。
お嬢様…マイコ先生が仰るには、まだまだ現役でいなければならないようです。

「小腹が空いたな…お嬢様はお客様でしたね」

キッチンの戸棚をガサゴソと探して見れば…。

「ふふっ…ありましたな」

それは色とりどりのマシュマロが入った袋。
特別な物でも、私が作ったものでもありません。
何の変哲もない、マシュマロでございます。

実は私。
マシュマロが好物でございまして、ただ食べるのでは無く、一手間掛けますがね。

アメリカのホームドラマで見たキャンプのワンシーン。
夕食を終えて、焚き火の周りに集まり、誰かの持ってきたギターに合わせて歌う。
そんなシーンで見かけた事はございませんか?

枝に刺したマシュマロ。

そうでございます。
火で炙るのです。

ガスコンロでやりますと、直ぐに焦げてしまいますので、お気をつけ下さい。

炙ったマシュマロを口に入れますと、カリッとした表面の次に出てくる、トロトロになったもの。

それはもう美味しいものなのです。
私も映画のワンシーンを真似てみるまでは、それ程には好きではなかったのですが、真似てからはこうして時折炙っているのでございます。


「あーっ!!何食べてるのっ?」

おやおや。
マイコ先生に見つかってしまったようですな。

「これはこれは、お嬢様」

「もうっ!マイコ先生だってば。それより、何か食べてたでしょ?」

「こちらでございます」

「マシュマロ?ふーん。美味しいけど、それ程、好きじゃないわね」

そう言って、袋から一つ取り出して口へと放り込む。
少々、問題ですな。

「そのまま食べると、ですな」

「んっ!美味しい食べ方を知ってるわね。教えなさいよ」

「こちらへどうぞ」

「キッチンに?珍しいわね。菅が入れてくれるなんて」

「こればっかりは、出来たてが最高でございますので」

「なるほどね。で、どうするのかしら?」

私は串に二つマシュマロを指しまして、それをガスコンロで炙ります。
そして、それをお嬢様に。

「これ?……きゃー☆美味しいっ!!」

「で、ございましょう?」

「あっ!映画。映画で見たことあるわ」

「マイコ先生も見た事がおありなのですね」

「なるほど〜♪キャンプファイヤーで炙る理由が分かったわ。いや〜美味しい。もう一個」

「はい。ただ今」

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コメント: 1
  • #1

    zobacz więcej (金曜日, 17 11月 2017 23:53)

    niewykłócający