2014年
10月
22日
水
食べたい時が一番美味しい
日に日に寒さも増して参ります。
風邪などひかないように、気をつけたいですな。
朝から雨が降ってはおりますが、それでもお客様にはいらして頂いておりますので、マイコ先生は大張り切りでございます。
「雨の中来てもらったのだから、精魂込めた1筆を心掛けるわ」
なんて言っておられました。
さてさて、私に出来ることと言えば、お茶を出す事と、料理をする事ですが…どうしましょうかね。
「菅。お腹ぺっこぺこよ」
パタパタと足音が近付いてきます。
「わぁ。いい匂いだわ」
「マイコ先生のお好きなものでございますよ」
「何かしら?」
オーブンを開け、それを取り出します。
木皿に移して切り分け、最後の仕上げにハチミツをたっぷり。
「きゃー♡甘いものが欲しかったのよ」
「三種のチーズとハチミツのピザ。どうぞ、お召し上がり下さい」
「ハチミツの甘いのと、チーズの塩っけがたまらないわ」
そう言って頬張るマイコ先生は、とても幸せそうに見え、作る私も嬉しくなります。
「これで、もう1人のお客様も頑張れるわ」
「えぇ。満足して頂けるといいですね」
私に出来ることで、喜んで貰える。
それは、とても嬉しい事でございます。
2014年
10月
21日
火
久しぶりに…
秋も深まり、季節はもう直ぐ冬。
だいぶ寒くなって参りましたが、皆様におかれましては、如何お過ごしでしょうか?
マイコ先生は、いつもと変わらずネイルとご飯。そして、たまに釣りでございます。
そうなのです。
夏前に始められた釣りが、すっかり気に入られたようで、お客様の合間を縫って釣りに行かれているのですね。
私は、そのお供。
「菅。お腹がぺっこぺこ。ご飯にしましょ」
マイコ先生のいつものフレーズ。
「はい。只今」
準備していた物をテーブルに並べると、どこか自慢気で嬉しそうな顔。
「コレ。わたしが釣ったのよね」
「はい。マイコ先生が釣り上げた、セイゴの塩焼きでございます」
「うふふ。こうして、自分が釣ったのが食卓に並ぶなんて、思ってもみなかったわ」
「これこらは、もっと増えていくことでしょう。頑張って下さいな。漁師さん」
「えへへ」
2014年
7月
01日
火
お茶の時間
「うぅっ。暑いわね」
「そうですか?」
「えっ!?ずいぶん暑いと思うけど?」
「どうも厨房仕事が長いので、その辺りが鈍感になっているのですね」
「それは危ないわよ」
「?」
「ほら、熱中症とかあるじゃない」
「確かにそうですな。ただ、私たちはその辺りの対処方法を心得ておりますから」
「どんな方法なのかしら?」
「例えば、塩を舐めるとか、水を多く飲む。そんなところですね」
「水を飲むっていうのは分かるけど、お塩を舐めるの?」
「そうです。汗と一緒に体の塩分は出てしまいますから」
「そうなんだ」
「ですから、オヤツにこのようなものもよろしいのですよ」
## ラッシーとブラウニー
ヨーグルト…100g
牛乳…200cc
砂糖…大さじ2
塩…ふたつまみ
氷を入れたボールに材料を入れて、ホイッパーでかきまぜます。
※ハチミツがあればそちらの方が良いでしょう。体に必要なアミノ酸が含まれておりますので
※ブラウニーは以前ご紹介したものを、ご覧ください。
##
「ん!?意外とさっぱり飲めるのね」
「暑い国の人の知恵が詰まったのみものですから、暑い時には1番です」
「そうね。カレー屋さんでしか飲めないのかと思ってたわ」
「ご家庭でも簡単に作れますよ。しかも、冷やし方を変えれば…」
「どうなるの?気になるぅ〜」
2014年
6月
24日
火
時間がなくても
お腹が空いているとイライラしてしまい、やっていることが上手くできずに、余計にイライラする。
そんな経験はござませんか?
でも、ただ食事を摂るだけでは、なかなか満たされるものではありませんね。
「よっし。1人目のお客様終わりっ!」
「お疲れ様でした。お茶で一服して下さい」
「ありがとう」
そう言って、立ったまま飲まれようとしたマイコ先生。
明らかに時間が無くて、焦りを感じている御様子。
「マイコ先生。時間が無いのはわかりますが、お茶の一服もできないのですか?」
「あっ…そうね。忘れていたわ」
「そうでございましょう。お腹も空せておいでのようですから、こちらもどうぞ」
「ほんと。菅にはいろんな事をきづかされるわね」
「お気づきになるのは、マイコ先生ご自身でございます。私は何も致しておりません」
「そう言う事にしておきましょう」
## スクランブルエッグとベーコンのトースト
卵…2個
ベーコン…2〜3枚
食パン…2枚
1.温めたフライパンでベーコンを焼きます
※焼き色がついたらお皿に取りましょう
2.そのまま塩コショウをした溶き卵を回し入れ、箸かフォークでかき混ぜます
3.食パンにバターをぬり、ベーコンとスクランブルエッグをのせます
4.上からお好みで、ケチャップやチリソース、マヨネーズ、チーズクリーム等をかけて、トースターで2分ほど焼きます
##
「食事って本当に大事ね」
「そう言って頂けると、料理を作る者としましては嬉しい限りでございます」
「それに、ただ食べれば良いってわけでもなくて、時間がなくても誰かと向き合って食べる。こんなに大事な事だとは思ってなかったわ」
「気づいていない人の方が多いでしょう」
「そうね。悲しい事だわ…」
2014年
6月
23日
月
温かいもの
蒸すように暑くございました。
こんな日は、冷たい物ばかり召し上がってはございませんか?
アイスやジュースも良いですが、たまには温かいものも良うございますよ。
「ねぇ。マイコ。昔から暑い時には温かい物が良いなんて言うけど、どうしてかしら?」
「それよりもお母様。そろそろ帰った方が良いんじゃないかしら?」
「あら?どうして?」
「お父様が寂しがるわよ」
「それはいけないわね。今夜にでも、一度戻ってみるわ。それより、さっきのはどうしてかしら?」
「う〜ん。わたしも分からないわね」
「菅は知ってるかしら?」
「菅なら知ってるかも」
「「……。」」
## 塩スープのそうめん
大根…半分
卵…1個
鶏ガラスープの素…大さじ3
1.大根を空のお鍋におろします
2.大根がひたひたになるくらいに水をはります
3.お鍋を火にかけてあぶくがたったところで、鶏ガラスープの素を加えます
4.一度煮立ったら、火を止めて溶き卵を回し入れます
5.湯がいたそうめんを腕に盛り、上からスープをかけたら完成
##
「暑い時には温かい物…でございますか?」
「うん。そうなの。菅なら知ってるかなって思ったのだけど」
買い物から帰った私を待っていたのは、マイコ先生のそんな質問でございました。
「その前に一息入れさせて下さい。何分、外は暑かったもので」
「ごめんなさい。それなら、わたしが淹れるわ。麦茶で良かったかしら?」
「はい。ありがとうございます」
「ヘェ〜。あのマイコがねぇ〜。変わるものね」
奥様は何やら意味あり気な微笑みを浮かべました。
思い返してみれば、お屋敷ではこのような事を一切されなかったお嬢様が、二人で暮らすようになり、お茶を出してくださったり、料理をしてみたりと、確かに変わられました。
「もうっ。良いじゃないのお母様」
「イヒヒヒヒ」
先程の話題はどこへやら。
「あぁ。そう言えば、暑い時に熱いもので、ございましたな」
「そうなのよ。何故かしら」
奥様は不思議そうに首をかしげております。
「それはですね。簡単に言いますと、冷たい物の飲み過ぎや食べ過ぎは、お腹をこわしてしまうからでございます」
「それは、分かるわよ」
少々、ヘソを曲げられてしまったお嬢様。
「原因としましては、冷える事によって、胃や腸の血流が悪くなります。そこへ、普通の食事をされると、胃腸の活動が弱まっていますので、消化不良となりまして胃腸に痛みが出たりするのでございます」
「なるほど」
「そう言う事だったのね」
納得されたようでございます。
とは言え、これを教えて下さったのは、奥様なんですがね。